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授業時間はあっという間に過ぎて昼飯タイムになった。マリレイはここでの初めての授業を無難にこなしていた。（特に英語の時間はさすが外国人ってな感じだったのが俺にとっては少し癪ではあるが、、、）そんなことを思っているとマリレイが委員長を連れてこちらにやってきた。
マリレイ「洋一ｨ〜！これから一緒に食べない！？」 洋一「ええぇ〜！！」 まぁ〜昔は女の子と一緒にお昼ご飯食べることもあったにはあったが、、、（幼稚園のときだけど。。。）大人になったっていうか、、、お年頃の男子が女子と一緒に食事することはかなり恥ずかしい、、、 マリレイ「なに恥ずかしがってんのよう！男の子でしょう。」 洋一「お年頃なんだから恥ずかしいにきまってるだろ！」 聞く耳持たないというか、、、マリレイは隣の席を俺の席にくっつけて（もちろん委員長の席も用意して）用意しておいた弁当箱を机の上に置く、、、 洋一「お弁当も作っておいたのか、、、」 お弁当箱が２つあるぞ、、、この状況、委員長から見た俺とマリレイの関係をどう思ったことやら、、、 茜（委員長）「安藤君はいいなぁ〜。マリレイさんがいて。。。」 ほら見ろう！ますます委員長との関係作りが難しくなっていくじゃんかぁ〜。 茜（委員長）「安藤君はマリレイさんいるから英語なんてぺらぺらなんじゃない？」 ・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 洋一「へ。。。？」 恋仲なのかと突っ込まれると思いきや、、、委員長の意外な言葉に俺の頭の中は？マークでいっぱいになった。。。しかも委員長はニコニコと笑いながら話しているではないか。。。 マリレイ「洋一ィ〜！あたし委員長のとこで英会話の家庭教師やることになったから。。。」 洋一「はい。。。？」 マリレイ「委員長のお父さんがアメリカに行くまでの２週間、そのお手伝いをすることになったのよ。」 茜（委員長）「マリレイさんがイギリスの留学生と聞いたので話してみたの。そしたらＯＫしてくれてとても助かったわ。」 マリレイ「もちろん。洋一も一緒に委員長とこで英会話するよね。」 洋一「はい、、、えぇ？」 展開が速すぎて何がなんだか分からなくなってきた。。。 マリレイ「これで洋一も了承したことだし、、、食事と行きましょうか」 洋一「ちょっ。。。ちょっと待ってくれよ。俺もやるのかよ。英会話。」 マリレイ「そだよ。それに洋一とこの家計が逼迫（ひっぱく）しているようだから、、、洋一のところに住まわせてもらっているついでにアルバイトってことで、、、洋一も絡んでいることだし、委員長とこで一緒に英会話すれば試験やテストときには願ったりかなったりでしょ。」 家計が逼迫（ひっぱく）している。。。俺は親からの仕送りで生活しているわけだが、、、ここ最近はそれが滞っているためにバイト始めようかと思っていたところだった。（そうか、、、俺が手紙をしたためていた間に鍵で心を覗いてたな。。。） 洋一「まったく、、、抜け間のない。」 茜（委員長）「何の話をしてるの？」 マリレイ「この子、英語苦手なくせに英会話するのイヤだって言うのよぉ〜。」 洋一「そんなこと言ってないって。」 茜（委員長）「うふふふふ。。。」 。。。そんなこんなで委員長を交えてのマリレイの談義は昼休みが終わるころまで続いたのであった。。。 |
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時間はあれよあれよと進み、、、そして授業時間が終わると急遽、クラス委員長会議が召集され俺は委員長と共にこの委員長会議に出席することになった。急遽なので友達と遊ぶとか塾へ行く予定を建てていた生徒にとっては憤慨ものではあるのだが、、、この学校には生徒会というものがないので先生の都合で召集されることが多い。（生徒会は数年前にはあったが会長に立候補する生徒がいなかったために学校行事は主に学校やPTA主体となってしまっていた。。。）
洋一「俺も行くのか。。。」 こんなんじゃあボヤキも出てくるってもんだ。。 茜（委員長）「安藤君。仕方ないよ。。。先生から色々教えてやれって言われているし、、、この機会に委員長会議の雰囲気に慣れておくといいかもね。」 委員長はマリレイの英会話を楽しみにしていたが出鼻をくじかれたっていう感じだ。 洋一「マリレイ。。。お前はどうする？」 当然、マリレイはひとりで委員長宅へ向かうことになってしまうのだが、、、 マリレイ「洋一たちの会議が終わるまで教室で待っているよ。。。」 、、、そう言ってマリレイは下校時間で誰もいなくなった教室に一人で残ることになった。。。 洋一「委員長いいのか？」 茜（委員長）「携帯で遅くなるって言っておけばお父さん達待ってくれると思うから。。。」 洋一「そうか、、、」 ふと、俺は何か胸騒ぎのようなものを感じたが、、、大事なことがあるのに何を思ったのかと自分に言い聞かせながら、、、、俺はマリレイを教室に残して委員長と共にクラス委員長会議の会場へ向かうのだった。。。 |
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先生の緊急の呼び出しとあって各学年のクラス委員達はいかにもやる気なさそうな態度であった。。。壇上では我がクラス委員長の下郡さんが議長を務めてる。。。
茜（委員長）「それでは委員長会議を始めたいと思います。まずは議題から。。。」 俺は会議というものは大概、自分達の身近で起きている出来事とか必要に迫られたことに対しては議論紛糾するものだと思っていた。しかし、議題は「購買部の自動販売機設置」だったので意見とか質問とかは出難かったみたいだった、、、 茜（委員長）「それでは意見や質問が出ないようなので、、、この議題を提案された先生から。。。」 洋一「ちょっと待った！」 せっかく委員長会議に出席したって言うのに何も言わないで終わるもの癪だったので意見なり質問なり言ってやろうと思った。（まだマリレイのチーズフォンデュのおいしさの威力が効いていたようだ。。。） 茜（委員長）「安藤君。」 洋一「生徒が購買部をあまり利用しなくなったことにより人件費を節約する目的での自動販売機設置は反対します。自動販売機を設置した後を考えてください。設置すれば簡単に食べ物が出てくるし人件費も少なくて済む、、、単純に累計を取れば確かに節約することになるでしょう。しかし、食品の賞味期限の問題や機械トラブルなどのメインテナンス費用を考慮に入れなくてはいけません。」 。。。決まった。。。自分でも惚れ惚れするくらいだ。。。。テレビとか色々見てたんでここで役に立ったな。。。しかし、、、 ？？「購買部の方から申し出があったんだから仕方ないんじゃないの？」 俺の名演説に水を差すヤカラは誰だ。。。と思ったら。。。 洋一「上都（かみみやこ）葵！」 上都葵「洋一くん。こんな席で会うなんて奇遇だわね。」 上都葵、、、こいつだけは、、、俺の心の中にあるこいつだけはリセットしたかった。。。こいつとは一年前、、、そう俺がこの学校へ入ったころのクラスでこいつと一緒になった。。。目、鼻、顔形は委員長（下郡茜）そっくりだが性格は逆、陰険そのものだ。テストのときなんか解答を教えてやるとか言って答案用紙を見せていたにも拘わらず後で先生にカンニングされたと暴露して俺が大目玉食らったとか。。。俺の家へ遊びに行くとか言って上がりこんだ挙句、一晩中泊まったりしてクラスの皆に「どこまでいったんだ」なんて聞かれたとき。。。こいつ、何て言ったと思う。「お風呂場で服脱いでたら洋一くんに覗かれちゃったぁ〜あはははは」なんて高笑いしながら話しているしよぉ〜。くそう。 洋一「おいっお前！なんでそんなことを知ってるんだ！」 上都葵「偶然知ったんだけどね。購買部を請負っている会社が不況のあおりで学校との契約を打ち切るらしいのよ。」 偶然に知った、、、だってぇ？？こいつに限って嘘に決まっているだろう！こいつの親父は上都（じょうと）石油の名誉会長兼県議会議員だぜ。情報なんてただでさえ集まってくる環境にある。そんなんで知らないはずはないぜ。 茜（委員長）「おねぇ、、、あっ、上都さん、安藤君。すいませんが議題に沿って発言してくれませんか」 議題とは外れたことを言い合っていたで俺と葵は委員長に注意されたが、、、 上都葵「そんな堅いこと言わないでよ。結局のところ自動販売機置かなきゃならないんだからさ。。。」 俺以外のクラス委員に目をやりながら言った、、、そのとき、他の委員から「早く採決取れよ！」という合唱が周りから起き始めたので委員長はたまらず、、 茜（委員長）「でっ、、、では採決をとります。。。」 と言ってしまったのでそのまま採決に移り、俺の反対意見もむなしく自動販売機設置が決まった。会議終了後、俺は委員長とともに会議会場をあとにした。 |
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洋一「くそう！なんであいつクラス委員になってるんだ！！」
まさか委員長会議で上都葵に会うなんて思いもよらなかったので少しナーバスになっていた。 茜（委員長）「。。。ごめんね。」 洋一「委員長は謝らなくったっていいんだよ。あいつが強引すぎるんだ。」 茜（委員長）「。。。。。。」 そんとき会いたくもない相手がこちらに近づいてきた。 上都葵「洋一くん。また会ったわね。」 洋一「。。。なんだよ。」 こいつほんとにわざとらしいよな。。。と思っていると 上都葵「茜。わたし洋一くんに用があるから少しだけ借りるわよ。」 茜（委員長）「。。。。。。ど。。。どうぞ。。。」 と葵の強引な物言いに委員長は弱弱しく答えた。（どうやら委員長もこいつがニガテらしい。）そして、委員長と少し離れたところで、、、 上都葵「洋一くんのところってさぁ〜家計が逼迫（ひっぱく）しているんだよね。」 洋一「。。。なっ。。。」 なっ。。。なんでこいつそんなことを知っているんだ。。。マリレイが話していたことを立聞きしたのか。。。そんなはずはない！あいつのクラスは俺のクラスよりも２つも離れているしかも渡り廊下を挟んでだ。授業を終わってからすぐにこちらに来れるはずはないんだ。。。たっ。。。確かにヤツの周りには情報が集まりやすいってことはある。しかし。。。俺は言い知れぬ恐怖をこいつから感じていた。 上都葵「それでさぁ〜。洋一くん。わたしのところ（ガソリンスタンド）でバイトしてみないってことなのよ。」 洋一「。。。バ。。。バイト。。。？！」 上都葵「どう？やってみる気ある？」 |