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俺は遠慮することにした。家計はマリレイのバイトでも補えないほど逼迫（ひっぱく）していたが底をつくまではなんとかなるだろうと思っていたしそれに約束を破ることなんて俺にはできないことだった。。。
洋一「遠慮するよ。」 上都葵「なっ。。。なんですってぇ！！」 葵は突然ヒステリックになって廊下の壁を蹴飛ばすと。。。 |
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上都葵「どうして！こっちが親切にバイト紹介してやってるのにぃ〜あなたはなんて馬鹿なのよぉ〜！！！」
上都葵「ああぁああああぁぁぁぁぁああああ〜！！！」 ダンッダンッダンッダンッダンッダンッダンッ！！ 葵は狂ったように壁という壁に当たりちらす。。。見ているこっちはとても恐ろしく見えた。。。そして、しばらくして落ち着くと。。。 上都葵「。。。分かったわ。。。いいでしょう。。。でもね。洋一くん。。。私、諦めないからね。。。」 洋一「。。。。。」 上都葵「あっはぁはぁはぁはぁはぁっ！！」 葵は突然笑い出し昇降口の方へいってしまった。俺は押し黙ったままだった。。。俺が葵がニガテなのは陰険なことだけではない、、、それはあのヒステリックな性格にもあった。愛用していたおもちゃが壊れると突然泣き出す子供のように葵は怒り出す。。。それは恐ろしく怖かった。。。なのであまり怒らせたくはなかったが。。。そして、しばらくして委員長が駆け寄ってきた。 茜（委員長）「。。。話は終わった？」 洋一「。。。ああ。。。」 俺はなんとか言葉を搾り出そうとしたが、、、葵の異常なまでのヒステリックによってなかなか出てこない。。。すると。。。 茜（委員長）「。。。あの人怒らすと怖いから。。。みんな、なんとか彼女の機嫌とっているんだけど。。。私も聞いてて怖かった。。。」 洋一「。。。。。」 俺と委員長が廊下で突っ立っていると待ちくたびれたようにマリレイがやってきた。 マリレイ「洋一ィ〜！委員長会議はどうだった？」 洋一「。。。まぁ。。。普通だったかな。。。」 マリレイ「？？？」 茜（委員長）「あっ。。。マリレイさん。早く行きましょう。お父さん達待ちくたびれていると思うから。。。」 。。。マリレイは俺の様子に？しながら俺と委員長とともに委員長宅へ向かうのであった。。。 |
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委員長宅に着いた俺達は玄関に入るとすぐに委員長の親から熱烈な歓迎を受けた。
かおる（茜のお母さん）「皆さん、今日は良くお出でくださいました。」 茂（茜のお父さん）「お待ちしておりました。マリレイさん、洋一さん、ささっ。どうぞ上がってください。」 俺達は誘われるまま居間へ入った。委員長宅はキッチンと居間が１フロアひとつになっていて居間から家事の様子が見れるようになっている。毎日手入れをしているという感じできれいで清掃が隅々までいきわたっているのが分かる。俺の家は居間とキッチンは普通の家と同じように別々だが、、、あまり掃除していないせいもあってかなり汚れている。こうして見てみると家族が家にいるのといないのとでは大きく違って見えた。 茂（茜のお父さん）「マリレイさんはいつから洋一さんのお宅へ？」 洋一「いつからというよりは突然、、、」 いたっ！ マリレイが俺の尻を抓るので仕方がなく。。。 洋一「きっ、、、きのう着たばっかりです。」 と答えるしかなかった。。。 マリレイ「親が洋一の両親と仲が良くて日本で勉強したいと言ったら親が洋一君の家に泊めさせてもらったらと言ったのでそうさせてもらいました。」 茂（茜のお父さん）「ホームステイというわけですね。」 マリレイ「はい。」 マリレイが茂の質問に淡々と答えていると。。。 かおる（茜のお母さん）「あらやだ！おだしかってくるのを忘れてたわ。。。茜買ってきてくれる？」 茜（委員長）「分かったわ。お母さん。私買ってくる。」 と委員長が返事すると委員長のお母さんは少し思案しながら。。。 かおる（茜のお母さん）「それと洋一さん。お願いしてもよろしいかしら？」 洋一「はっ、、、はい。」 かおる（茜のお母さん）「夜道になるから女の子ひとりだとどうしても心配で、、、洋一さんがよろしければ茜に付いててほしいんだけど。。。」 茜（委員長）「お母さん！お店からはそんなに遠くないし、、、そんなに心配しなくてもいいよ。ひとりで買いにいけるから。。。」 さて、俺はどうする。。。？ |